令和4年12月17日(土) ~12月25日(日)
午前9時30分~午後6時
佐賀県立美術館3・4号展示室
作品名のとおり、たくさんの夢が詰まった作品です。それぞれの小箱に異なる色が塗られ、異なる図形の紙が貼られており、その緻密さには作品への想いが強く感じられます。夢が大きな箱に収まりきれず溢れるほどあり、楽しい作品です。
筆で書く文字には書く人の気持ちが表れます。作品の一点一画に出品者の心が反映されていました。
〔金賞〕岩部 妙子 相当な実力者です。線の練れが見事で一貫性のある秀作です。
〔銀賞〕谷口 絹江 七言絶句28字を乱れなく書けました。
〔銅賞〕本村 碧 一文字を大きく強く書けました。気持ちのこもった作です。
すっきりとした会場に力作が寄せられました。
金賞の宮地善次さんの「花植え」は温もりのある色彩で、密度のある優しさが伝わってきます。銀賞の草場宏和さんの「城の夜桜に紅白はねる」は夜桜の中に錦鯉の赤と白の色彩が美しいです。
手芸はさまざまな技法があり、毎回悩まされます。今回は編み物に素敵な作品が多くありました。デザインも工夫をされきれいに編み上げてありました。
撮られた方の感動、想いが伝わってくる写真が多く楽しく見せていただきました。銀賞は作品が小さいのが残念ですが情感あふれるいい作品です。近景の木の影がとても美しく、中景・遠景へと目が流れていきます。「写真は写心」であることを痛感させる感性が伝わる作品です。銅賞は近景・中景・全体の状況がうまく組み合わされ、生活感があり懐かしさもこみあげてくる組写真です。
和・洋裁の部門でしたが、日本の民族衣装である和裁の出品がなかったのが非常に残念でした。
洋裁はどれも丁寧に製作され甲乙つけがたかったです。少し残念だったのは糸の始末をきちんとされていない作品があったことです。仕上げでそこまで確認されるともっと良い作品になっていたと考えられます。
紙、木、針金、ストロー等、たくさんの素材を使って、それぞれに、得意とする技術によって工夫された多くの作品がありました。楽しみながら、一生懸命に心こめて作られた作品ばかりです。賞に選ばれなくても、素晴らしい作品がたくさんあります。次年度もたくさんの方の出品を楽しみにしています。
審査員講評:黒岩 弘先生
おめでとうございます。インパクトのある近景、遠景の空のグラデーション美しさ、時の流れを感じる写真から語り掛けてくる物語が広がる作品だと思います。構図もよくすっきりとした仕上げになっています。